【豊島区】厨子/仏像（江戸木瓜厨子/聖観音立像）修理・修復（中村様Ⅰ）

お客様の声

両親が大切にしていた厨子と仏像ですが、古くなってかなり汚れてきたので、思い切って綺麗にしたいとご相談しました。

修復方法も色々あるとのことでしたが、こちらの要望に沿って見積頂きました。ご依頼するに当たっては、時間は掛けて頂いて良いとお願いしましたが、思った以上と言うか驚く度綺麗になって戻ってきました。やって良かった、お願いして良かったです。ありがとうございました。

2024/08/12 実績【豊島区】厨子/仏像（丸厨子/不動明王）修理・修復（中村様Ⅱ）

こちらも併せて、ご覧ください。同じお客様ですので、「お客様の声」と「職人からの一言」の記述は同じです。

＜　施工前　＞　→　＜　施行後　＞
　

金箔も漆も、奇麗な煤汚れ経年劣化です。無理な拭き掃除をせず丁寧にホコリを払うなど、大切にされてきたのだろうと思われます。

観音様は一度手を入れているかもしれません。手や衣がつぶれているし色も見た事のない色です、元々は金箔のはずです。
厨子は全面箔押し、無くなっていた内側の錺金具も付けて新品同様です。

観音様、衣の彫を戻し金箔を押し、宝冠や装飾品もしっかり修復して蘇りました。

観音像の蓮台は「ふき連弁」と呼ばれ、一枚一枚貼り合わせて作られていてますので、修復もなかなか厄介な部分です。

さすがに屋根に木割れが起きていました。屋根の割れを補修して木地を整え、下地、中塗、上塗と塗り重ねます。

金具は再メッキで新品の様に蘇りました。

蝶番、こちらも再メッキです。

職人からの一言

今回は全面修復なので、ビフォアー、アフターの写真で十分でしょうか、説明は要らないかもしれません。

観音様は一度修復されたのでしょう、衣は金箔のはずですが紫色でしょうか着色されていました。また、手や衣が塗料でつぶれていましたので、修復というより復元に近いかもしれません。ともあれ、大切にというお気持ちでの修復であったに違いありませんので、思いを引き継ぐ気持ちで作業しました。

どんなに古くても修復できないものは、ほぼありませんが、あまりに費用を掛けるのは考えるところですので、費用は抑えつつお気持ちご要望に沿った施工方法をご提案しています。引き継がれたものを大切にされる、そうしたお気持ちへの助けになるのだということを、いつも心に留めています。

綺麗になったと驚いていただきましたが、何よりの励みです。ご用命ありがとうございました。

施工内容

・江戸木瓜厨子（高さ44㎝）の修復 ～　塗直し、金具再メッキ、内金箔

・聖観音立像（身丈8寸）の修復　～　塗直し、金具再メッキ、総金肌粉