戦火をくぐり抜けてきたお仏壇・・・毎年8月に思うこと

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戦火をくぐり抜けてきたお仏壇・・・毎年8月に思うこと

職人ブログ

2013/08/10 戦火をくぐり抜けてきたお仏壇・・・毎年8月に思うこと

暑い日が続きます。今年は、特に暑いですね。

ゲリラ豪雨、極端な気象、熱中症・・・体の調子が狂います。涼しい部屋でテレビを見ながらビールでも飲むのが一番ですが、テレビを見ていて思ったことを書いてみます。

 

毎年8月のこの時期になると、テレビや映画は戦争や原爆などをテーマにしたものが多くなります。私の仕事はお仏壇の洗浄や修復ですが、ご依頼をいただくお仏壇には戦火をくぐり抜けた大変古いものに、時折出会います。

とあるお仏壇の洗浄・修復のご依頼を受けて、煤を落としにかかったところ、こびりついた煤がなかなか落ちません。単に古く厚く積もった煤ではなく、煤の感じが違うのです。お客様とお話ししていて、何故か分かりました。それは、戦争中にロウソクも無くなりりアルコー ルランプを焚いた時期もあったということでした。

作業は大変でしたが、戦火をくぐり抜いたお仏壇に敬意を表して一生懸命磨きました。

 

 

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文中のお仏壇ではありませんが、比較的煤汚れの厳しいお仏壇です。感じが分かって頂けるのではないかと思います。

 

また、お仏壇やお仏壇の傍らに、よく故人のお写真が置かれています。中には軍服姿で映っている方もお見受けしますが、今日、日本の平和のありがたさを思うに、そうした方々への感謝の思いで洗浄作業にも力が入ります。

私は、これまでお仏壇をきれいにして、喜んでもらうことがうれしくて、そのことを楽しみに作業をしてきました。でも、それだけではいけないと思うのです。 お仏壇はお寺を家に持ってきて日々お参りする為のものです。そんなお仏壇の洗浄や修復をするとき、戦争で亡くなった方々や戦火をくぐり抜け平和な日本を築いて こられた多くの方々への感謝の思いを込めて、一つ一つの作業をしたいと思っています。

 

 

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