【静岡市】金仏壇の全面修復（お洗濯）

先月1月の末に、ご相談があったお仏壇で、頂いたご相談は次のような内容でした。
 
・仏壇は80前の物、昭和30年代の台風で、一度水害にあって水を被っている。
・大きさは高さ150×幅80㎝程　漆が剥げて、扉など壊れかけている。
・仏壇は静岡の実家にあり、その実家を解体するに当たり、仏壇をどうしようかと考え仏壇店などに色々相談した。修理修復の費用が新品が買えるくらい掛かるのは分かったが。祖父の残した物なので頑張ろうと思って修理・修復することにした。
 
解体工事が3月早々に始まるので、2月末には搬出したいとのご希望でしたので、早々に対応すべく見積のご訪問を２月2日に設定し、ご実家でお会いすることにしました。
ご実家でお仏壇を拝見しつつ、ご要望をお聞きしましたが、引き継ぐに当たり修理して綺麗にされたいという思いをお助けしようと思いました。
ご訪問時にご説明した施工内容を、改めて記載した見積書をお送りして、ご用命に至りました。

２月１９日に、お預かりしました

左の障子戸（内扉）が外れて、内側の一枚がバラバラに壊れていました。宮殿の煤汚れ、永い年月を感じます。

漆も至る所、剥がれています。ここまでくると、流石に全面修復（下地から塗り直し）です。
本体に加え、輪灯りや仏具もお預かりして、洗浄・修復を承りました。

頂いた工期は、余裕を見ておよそ４カ月ですが、その修復期間中に一度様子を見学させていただけないか、とのご相談を頂きました。出来たら叔母様をお連れして見学したいとの申し出です。
これまでも、ご見学のご要望は少なからず頂戴しています。ご覧いただきたい気持ちはあるのですが、以下の理由でお断りしております。
弊社は職人の集まりですので、作業（工房）を分散する事も有りますし、いかんせんお迎えして対応する余力がありません。
それと、一番悩ましいのは「漆かぶれ」等の恐れがある事です。個人差ですが、匂いだけで痒みを感じる方もおられます。
その代わりと言っては何ですが、作業中の風景を写真でお送りさせて頂いています。今回も、写真をお送りするお約束でご理解頂きました。

もう一つ、見学をお断りする理由に、漆職人がホコリをすごく嫌うという事です。
工房に作業場と見学者を仕切るような見学コースを作れば理想なのですが、そんな場所の確保や費用の捻出は難しい所です。

作業の途中経過は、写真と共にブログで、またご紹介したいと思っています。

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