【江東区】お位牌の修復（S様）

お客様からのご要望

御位牌の修復だが、仏壇店など何処に聞いても断られてしまった。彫り文字が埋まらない様に、御位牌の金箔と漆を綺麗にして頂きたい。

＜　施工前　＞
　

札板が、巾120×丈240‗（8寸）　総巾170×総丈336×奥行き64（mm）
背面に”安政四丁巳年”と彫られていました。西暦では1857年、165年前の御位牌ですが、躯体はまだしっかりしています。金箔の汚れ、漆の傷み具合に、永い年月を感じます。

かなり古い物ですから、漆が剥がれているのは勿論ですが、一番気になるのが彫られた文字の縁です。彫は年代から見て当然手彫りですが、綺麗に彫られています

＜　施工後　＞

表面、戒名の彫り文字は、仏具などで使われる「群青」の塗料

文字が埋まらない様に塗直しです。文字の彫りが多少浅くなったのはやむを得ない処ですが、周囲が映り込む位にピカピカです。

職人からの一言

木が痩せて文字の彫りに深さがなくなって、彫りの縁を修復するのに苦労しました。

仏壇店などから断られたとの事ですが、正直、職人も嫌がる仕事だと思います。しかしながら、背面に彫られた”安政四丁巳年”（西暦1857年）を見て、何とか修復せねばと思いました。

最近こうした御位牌の修復や修理を請ける業者が少なくなりましたが、代々引き継がれてきたお位牌、出来る限りお役に立てる様、これからも頑張りたいと思います。

自画自賛ですが、文字を綺麗に出してしっかり塗直しと金箔押し、なかなか綺麗に仕上がったのでは思っています。　ありがとうございました。

施工内容

・ 8寸札位牌の塗直し、金箔押し直し
・ 戒名文字の色入れ

・ ガタツキの補正
※ 費用：傷み具合や大きさなどで変わりますので、お問合せ下さい。