【埼玉県蓮田市】唐木仏壇の修理・修復

昨年暮れの12月25日にお預かりした紫檀の唐木仏壇、新年６日からしっかり作業に入りましたので、年始のご挨拶代わりに作業の一部をご紹介したいと思います。
ご実家の仙台から蓮田市のご自宅に運んだ際、引越し業者さんから底板や奥板（背板）が黴（カビ）ていることを知って、仏壇店に相談されたそうです。
いずれの仏壇店でも、黴の事は断られて買替を勧められたそうです。そこで、娘さんが弊社のホームページを探してくれて電話をいただました。

見積りにお伺いしてご要望をお聞きして、お約束した施工内容を見積書にして郵送。施工内容を確認されご用命となり、年末にお預かりとなりました。

この写真ではわかりにくいですが、全体に黴（カビ）ています。右の台の写真で、黴が分かります。また、写真にはありませんが、天板も反ってしまっています。

全体に汚れてくすんでいます。蝶番の錆（緑青サビ）とその周りに黴（カビ）が見て取れます。

大戸、障子戸（内外の扉）にも黴、蝶番には錆（緑青）です。錆はこれまで何度もご紹介していますが、薬剤で錆を落とした後、ペーパーを掛けて色付けして、更にコーティングします。勿論裏表両面しっかり作業します。写真の状態では、木ネジを外すのが難しく、ネジが折れることが多いです。

高坏や常花、香炉や線香差しなど、仏具一式（五具足程度）の洗浄も承りました。

作業の初日は、仏具の洗浄・修復、経机の修理・洗浄・修復、外扉の洗浄・艶出しです。組子にお障子（紗）を張り替えて組み直すと、本当にスッキリします。
黴は塗装まで侵食しておらず、除去に手間が掛かりますが、唐木仏壇用の洗浄剤で落ちたのでひと先ずホッとしました。
佛具は、それぞれの素材に応じた適切な洗浄方法で綺麗にしていきます。一つ一つ違った施工作業なので、意外に手間が掛かります。
須弥壇の一部や膳引きも壊れていました。また、仏壇に加えて洗浄でお預かりした「経机」も、足がグラグラしていたので、補修してしっかり固定しました。

施行後の経机

施行後の仏具