【港区】厨子の修理・修復（株‗ルーツ・コーポレーション様）
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受付時間 / 9:00〜18:00 年中無休（年末年始除く）
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お客様からのご要望
厨子の背面の板が割れて、外れています。高さは約80センチ（土台部分込み）あって、幅は40センチ、奥行き30センチほどあります。
背板の修理と建付けなどを直していただきたい。ただ、出来るだけ元の状態で雰囲気を残したまま維持していきたい。金具もそのままで良い。
< 施工前 >
背板が割れて、金箔も剝れてしまっていました。扉の金箔は汚れと傷はありますが、まだしっかりしています。
背後から見てた背板、写真では分かりませんが、柱も反っていました。こちらも新たに作るしかありません。蝶番は軸を受ける部分が折れてしまっていました。
< 施工後 >
写真左）
背板を除く、扉や柱の金箔は洗浄して煤を洗い流した後、クリアーコーティングして輝きを取り戻しています。
写真右）
背面右上、新しく作った柱と屋根の接続部ですが、本体屋根が壊れています。勿論、修理しました。
新しく作った背板、漆塗りと金箔押し、少し渋めの箔を使っています。
同型の蝶番の新品は見つからないので、軸受けを加工して裏側から当てて補修しています（説明が難しい・・・）。
施工内容
施工費用：修理ヶ所の状態や、厨子の構造や大きさなどにより変わりますので、個別お問い合わせ下さい。
職人からの一言
寺院などからの御用命ではなく、一般の在家の方からのご依頼です。40代のお若いお客様が、こうした厨子を購入され大切にされることにお応えしたいと思いました。
ただ、傷んだ漆や金具の雰囲気をどの様に残すのか大変悩みました。割れて剝れ掛けている漆が、作業などで動かす度に、剥がれ落ちます。
悩んだ末、割れたり剝れ掛けている漆を、接着剤で進行を留め、その上から漆の代わりにカシュー塗料で塗り固めました。
全体にまんべんなく塗ることはせず、経年劣化の感じを残しましたが、ご意向に沿ったものかどうか少し不安でしたが、満足いただけて良かったと思います。
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